イオンっていうけど、イオンはイオン株式会社が運営していうんじゃないよね?
地域によってイオンを運営している会社は異なるよ。本州なら東北を除けばイオンリテール株式会社だけど、北海道ならイオン北海道。イオンモールもイオンは運営してないよ。
普段何気なく利用しているイオン、でもイオンを運営している会社はイオン株式会社ではなく、イオンリテール株式会社であったり、イオン北海道・イオン九州等の会社であることはご存知でしょうか?
またイオンと言えばイオンモールを想像する方も多いですが、イオンモールはイオンモール株式会社が運営しています。
それぞれの会社の役割について詳しく説明します。
イオン株式会社とイオンリテール株式会社等のGMS運営会社の違い
イオンと言えば、イオン株式会社が運営していると思われている方が非常に多いのですが、イオン株式会社は全体を統括する会社であり、店舗の運営そのものは行っていません。
元々はジャスコ株式会社でしたが、2001年にイオン株式会社に社名変更をした後、イオン株式会社は純粋持株会社という形態の会社になり、イオン株式会社に所属していた社員は基本的に「イオンリテール株式会社」の社員となっています。
またイオンは地域によって運営している会社が異なっています。
- イオンリテール株式会社=本州と四国のイオンを運営
- イオン北海道株式会社=北海道のイオンを運営
- イオン東北株式会社=東北のイオンを運営
- イオン九州株式会社=九州のイオンを運営
- イオン琉球株式会社=沖縄のイオンを運営
これらの会社を管理しているのがイオン株式会社です。
ただしイオン株式会社が100%それぞれの会社の株を持っている訳ではありません。
- イオンリテール株式会社=イオン株式会社が100%株式を保有
- イオン北海道株式会社=イオン株式会社が約75%株式を保有
- イオン東北株式会社=イオン株式会社が100%株式を保有
- イオン九州株式会社=イオン株式会社が約75%株式を保有
- イオン琉球株式会社=イオン株式会社が約98%株式を保有
またイオン北海道とイオン九州は株式を上場しています。
イオンを使う立場からすれば、別にイオン株式会社であろうとイオンリテール株式会社であろうと関係ないのですが、イオンの株を持っているという場合、イオンを運営しているイオンリテール株式会社の株ではなく、イオン株式会社を指すのが一般的です。
ただし北海道や九州の場合は、イオン北海道やイオン九州の株の場合もあります。
イオンリテールストア株式会社
東北を除く本州と四国のイオンはイオンリテール株式会社が運営していると書きましたが、関東・中部・関西の一部は「イオンリテールストア株式会社」という会社が販売責任者となっています。
イオンの中でも全く表に出てこない、公式サイトも無いイオングループの会社です。
今まで運営会社としてイオンリテールストア株式会社となっていたイオンドットコムのホームページでもいつのまに「イオンリテール株式会社」と記載が変更されていますが、イオンリテールストア株式会社となっているイオンネットスーパーの店舗の「特定商取引法に基づく表記」を見ると販売業者は「イオンリテールストア株式会社」になっています。
法律で決められた表記に嘘は無いと思うので、販売業者は、イオンリテールストア株式会社だと思われます。
立て付けとしては「イオンリテールストア株式会社が販売業者となり、イオンリテール株式会社は代理店として、ご注文の受付、商品の発送及び代金決済等を行います。」ということになっています。
イオンリテールストア株式会社は旧ダイエー店舗をイオンに変更するために作られた会社です。
ただダイエーがイオンに変わってかなりの年月が経っていても、未だに残っているということは、何かしらの問題がまだ残っていると考えられます。
イオンリテールストアの店舗は下記の21店舗となっています。
- イオン南越谷店
- イオン長浦店
- イオン南行徳店
- イオンスタイル新浦安
- イオン練馬店
- イオンスタイル碑文谷
- イオン伊勢原店
- イオン金沢八景店
- イオンスタイル東戸塚
- イオン大月店
- イオン今池店
- イオンメイトピア店
- イオン名古屋東店
- イオン金山店
- イオン吹田店
- イオン古川橋駅前店
- イオン長吉店
- イオンスタイル甲子園
- イオン西宮店
- イオン三田店
- イオン藤原台店
2021年の時点では26店舗、2022年9月は23店舗ありましたが、閉店して21店舗になっています。
また閉店後に建物を壊して新たにイオンの店舗にした場合は、イオンリテールストア株式会社の店舗ではなく、イオンリテール株式会社の店舗に変更になっています。
イオンとイオンモールの違い
イオンと言えば大きなイオンモールを想像することもありますよね。
巨大なショッピングセンターであるイオンモールは買物をする上でも楽しいものです。
ただしほとんどのイオンモールを運営しているのはイオンリテール株式会社やイオン九州株式会社ではありません。
ほとんどのイオンモールは、イオンモール株式会社が運営・管理をしています。
イオンモール株式会社はショッピングセンターを開発・運営している会社であり、その中にテナントとしてイオンが入っているというのが一般的です。
なおイオン株式会社はイオンモール株式会社の株約58%を持っており、イオン株式会社の子会社となっています。
イオンモール株式会社も株式を上場しています。
なお北海道のイオンモールは、ほとんどがイオン北海道株式会社が運営しており、イオンモールが管理・運営しているのは、イオンモール旭川駅前店とカテプリ(新さっぽろにあるショッピングセンター)のみです。
九州にイオンモールは15店舗ありますが、4店舗がイオン九州株式会社が運営しているイオンモールです。
なお本州でもイオンモールの施設そのものはイオンリテールが所有しており、管理をイオンモールが行っているところもあります。
このあたり権利関係がやや複雑なのですが、イオンモールはほとんどがイオンモール株式会社が運営していると考えてください。
イオンとイオンタウンの違い
イオンモールではなく、いろいろな店舗が駐車場を囲うように建っているイオンタウンも全国に数多くあります。
イオンタウンを運営している会社は以前はかなり複雑でしたが、現在はほぼイオンタウン株式会社が運営・管理をしています。
イオンタウン株式会社が運営・管理をしていないイオンタウンは日本全国でおそらくは1ヶ所のみで、イオンのスーパーが無い札幌のイオンタウン平岡(イオン北海道の運営)くらいのはずです。
イオンタウン株式会社はイオン株式会社が100%の株式を保有する会社です。
イオンタウンの場合、イオンスタイルだったりマックスバリュだったりザ・ビッグが核店舗として入っていますが、マックスバリュやザ・ビッグの運営は更に複雑です。
イオンとイオントップバリュ株式会社
イオンで販売されているトップバリュを開発しているのは「イオントップバリュ株式会社」という会社です。
株式は上場されておらず、株主は下記のようになっています。
- イオン株式会社=約80%の株を保有
- 丸紅株式会社=約10%の株を保有
- デイモン・ワールドワイド・インク=約10%を保有
イオン株式会社が約80%の株式を持っておりイオンの子会社となっています。
イオンとイオンカード・イオン銀行の違い
イオンに行けばあるイオン銀行のATMやクレジットカードである「イオンカード」はイオンフィナンシャルサービス株式会社の子会社が運営しています。
イオンフィナンシャルサービス株式会社は東証一部上場ですが、イオン株式会社が約48%の株を保有しています。
- イオンカード=イオン銀行が発行(運用はイオンクレジットサービス)
- イオン銀行=イオンフィナンシャルサービス配下のAFSコーポレーション株式会社の1子会社である株式会社イオン銀行が運営
となっています。
イオンとイオンディライトの違い
イオンやイオンモールに行くと清掃作業をしている人も大勢いますが、清掃作業をしているのはイオンリテールやイオンモールではなく、イオンディライト株式会社という会社です。
イオンやイオンモールの設備管理を行っている会社です。
東証一部に上場しています。
イオン株式会社が約55%の株を保有しています。以前はイオンリテール株式会社も株式を所有していましたが、イオン株式会社に移したようです。
イオンモールの中には多くのイオンの会社が混在
イオンモールの中にはいろいろなイオンの会社が混在しているんだね。
そうだね。細かいテナントまで含めると10社以上が入っている場合もあるよ。
少し大きめのイオンモールなら下記のような仕組みになっています。
- イオンモールの管理運営:イオンモール株式会社
- スーパー イオンの運営:イオンリテール株式会社 等
- 掃除や設備管理:イオンディライト株式会社
- イオン銀行の運営・イオンカードの募集:イオンクレジットサービス株式会社 等
- イオンで販売しているトップバリュ:イオントップバリュ株式会社が開発
- イオンのシステム管理・保守:イオンアイビス株式会社
- イオンへの納品・物流管理:イオングローバルSCM株式会社
- イオンで販売されている食品の加工:イオンフードサプライ株式会社
- イオンシネマの運営:イオンエンターティメント株式会社
他にもテナントを含めると10社以上入っていることもあります。
以上、イオン株式会社とイオンリテール株式会社等GMS運営会社とイオンモール株式会社の違いについてでした。
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