イオンのお魚って、実際のところ買っても大丈夫なものなの?鮮度とか品質ってどうなの?
店舗にもよる部分はあるけど、基本的に問題ないよ。1年間、イオンの水産部門で働いた立場からイオンの水産・お魚売場について、いろいろと説明するね。
イオンの魚について、評判をGoogle等の検索サイトを使って調べてみると、悪いことばかりが書いてあることが多いため、買うのが不安になる人も多いかと思います。
またパートの募集で「水産売場」が出ていることも多いですが、実際にどんな仕事をするんだろう?と思う方も多いでしょう。
イオン等のスーパーマーケットにおける水産売場・お魚売場は、どんな売場であり、どんな仕事をしているのか詳しく説明します。
またお得にお魚を購入するポイントも合わせて説明します。
イオンの水産売場・お魚売場について
説明はほぼ不要ですが、水産売場・お魚売場は、魚・魚介類を販売しているコーナーです。
魚というものはかなり地域性があるので、地域によって珍しい魚を販売していることもあります。
また店舗によってはお寿司コーナーのお寿司は水産売場で製造していることもありますが、お惣菜コーナーで製造していることもあります。
イオン等のスーパーマーケットは食品売場を概ね7つの部門・セクションに分類しており、水産は生鮮4部門の内の1つです。
一般的なスーパーだと上記のようなレイアウトになっていますが、概ね農産・野菜売場と畜産売場の間にあることが多くなっています。
水産売場は主に4つの部門から成り立っています。
- 生鮮魚
- お刺身
- 塩干魚・漬魚
- 冷凍食品
生鮮魚
いわゆる生魚ですが、イオンの場合冷凍でもバラ売りしているような魚は生鮮魚の部門に入っている場合があります。
店舗によって扱いがかなり異なっているのが特徴です。
上記写真のようにパック詰めされた魚しか扱っていない店舗もあれば、下記の写真のように氷の上に魚を並べていたり、発泡スチロールに入った魚をお客さんが袋詰して購入出来るようになっていたりする店舗もあります。
これは店舗の規模や魚が売れる地域かによって異なるので、店舗によって全く売場の構成が異なります。
魚卵も概ね鮮魚に含まれています。
お刺身
お刺身コーナーは水産売場が管理しており、店舗の規模にもよりますが、盛り合わせは店内で切って製造しています。
生魚を切るところと刺し身を切るところは別になっていることが多く、包丁もまな板も別にして、徹底的な管理が行われています。
塩干魚・漬魚
塩干魚とは、塩鮭であったりアジの干物だったりするものです。漬魚(つけぎょ)は、魚のみりん漬けだったり、西京漬けだったりするものです。
バラ売りとパック売りがありますが、パック売りは日配食品とほぼ同じ扱いで、パック詰めされたものが、配送されてきて、並べるだけです。
冷凍食品
冷凍のエビ・カニだったり、冷凍のエビフライが水産コーナーで販売されていることがありますよね。
お弁当冷凍食品等の冷凍食品とは異なる場所で販売されている、魚介類や魚介類の加工冷凍食品も水産コーナーの商品です。
イオンの魚はまずい?お刺身はまずい?
Google等の検索サイトで「イオン 魚」と検索すると「イオン 魚 まずい」というキーワードが出てきて検索結果を見てみると、イオンの魚はまずいと書かれていることが多く、不安になった方もいると思います。
ただ、これらほとんどはもう、適当に書いてあることばかりで、信用しない方が良いと思いました。
確かにイオンで販売されている魚で不味いものもありますが、別に鮮度が悪いとか変な魚を販売しているということはありません。
他のスーパーとほぼ同じです。
「イオンの魚は不味い」という思い込み、もしくはたまたま不味かったものにあたって、そういう印象を持ってしまっている人が多いだけです。
実際、イオンの水産売場に行けば、多くの人が普通に毎日、魚を購入していますよね。
そんなに不味ければ、日々お客さんの数は減っていくものです。
ただ店舗によっては確かに不味い魚ばかりになることもあります。
店舗の担当者がなめられていると変な魚が納品される
イオンが魚を仕入れるルートはいくつかあるのですが、一般的なのが地元の市場もしくは市場に出入りしている魚の問屋に発注をしていることが多くなっています。
この時に、不味そうな魚を入れてもクレームがイオンから来ないと、次回からも不味そうな(目利きの人が見れば魚の良し悪しはわかるものですから)魚を納品するようになっていき、品質が落ちてきます。
これは水産に限らず農産でも起きていることです。
ただし、こういうことを市場や問屋が行っていると、市場や問屋の信頼も落ちていくので、よほどひどいところ以外は行っていません。
イオンの水産売場・魚売場の仕事内容
イオンにはいろいろな売場がありますが、大変な売場ベスト3をあげろと言われたら、下記の通りです。
- 1位:水産
- 2位:デリカ(お惣菜売場)
- 3位:食品売場のレジ(時間帯にもよりますが)
まず魚を加工しているので、魚のニオイが衣類につきます。白衣やキャップ(防止)、長靴等は貸与してもらえますが、それでも、水が跳ねて白衣から染みることは普通ですし、スラックスにもニオイがつきます。
もう全身がかなり魚臭くなります。
コロン等の香水は基本的に魚に匂いがつくので禁止されているので、コロンで出社中は誤魔化すことも出来ません。
まずは匂いに慣れないと働けないきつい職場です。
イオンでは、水産・日配・暮らしの品といった売場を経験したけど、社員の給料で水産が他の売場と同じ給料って、おかしいと思いましたよ。
水産売場には、別途手当をつけるべきだと思っています。
というくらいなので、水産売場へのパートをしようと思ったら、それなりの覚悟だけはしておいた方が良いでしょう。
実際に仕事はパート・アルバイトだと下記のものがメインとなります。
- パック作業:トレーに魚を入れたりしてパックをする
- 店出し作業:パックした商品を売場に出す
- 見切り作業:売り切る商品の値下げシール貼り等
- 加工作業1:魚を切る
- 加工作業2:刺身の盛り合わせを作る
- 売場変更:セールや季節に合わせて商品の並べ方・レイアウトを変更する
- 作業場の清掃作業
社員やパートでも上の立場になると上記に加えて下記の仕事も行います。
- 販売計画書の作成
- レイアウトの作成
- メーカーとの商談(ごく一部)
- パート・新入社員の教育
- 他・様々な業務
パック作業:トレーに魚を入れたりしてパックをする
パート・アルバイトで配属された場合、切り身された魚などをトレーに入れて、パックして値付けする作業を最初に行います。
それほど難しい作業では無いものの、少しだけコツがいるのですが、1週間もあれば覚えられる内容です。
店出し作業:パックした商品を売場に出す
パックした商品を売場に出したり、入荷してそのまま出せるパック詰めされた商品を売場に出したりする作業を行います。
並べ方のルールがありますが、1日あれば覚えられるものです。
見切り作業:売り切る商品の値下げシール貼り等
鮮魚やお刺身はその日の内に売り切るのが基本です。そのため、水産売場は毎日必ず見切り(値下げ)作業があります。
機械の使い方を覚える必要性があるので、機械が全く苦手だという人だと覚えるのに少しだけ時間がかかるかもしれませんが、スマホを覚えるよりは簡単です。
加工作業1:魚を切る
パック詰めなどの作業を覚えたら、魚を切る作業を覚えるようになります。
ここで左利きだと不利なので、左利きの人は水産売場には向いていません。
きちんと左利きです、って告げたけどなぜか水産売場に配置されて、右で包丁を使うため他の人よりも覚えるのが遅くて苦労しました。イオンの人事って、こういう点はかなり無頓着です。
最初は加工されて半身になっている塩鮭やブリ等の魚を切る作業から覚えていくのが一般的です。
加工作業2:刺身の盛り合わせを作る
切り身が出来るようになり、魚を2枚・3枚におろせるようになると、刺身の盛り合わせを作ることを覚えていきます。
売場変更:セールや季節に合わせて商品の並べ方・レイアウトを変更する
ある程度、仕事を覚えると売場の変更も任せられるようになります。
レイアウトは社員が決めていることが多く、図面に書かれているので、それを見ながら変更することが多いので、それほど大変な仕事ではありません。
作業場の清掃作業
入社してすぐに覚えて、ずっと続くのが作業場の清掃作業です。
とにかく汚れる作業場だけど、衛生管理で清潔に保たないといけないため、毎日しっかりと掃除をすることが求められます。
イオンの水産売場で働くことのメリット
水産の仕事は大変でありデメリットが強調されますが、メリットもあります。
イオンは社内教育制度が充実しており、水産の場合は、社内資格で鮮魚士という資格を持つことが出来ます。
鮮魚士3級から始まり1級までありますが、1級はかなり難しい反面、板前並の魚を切る技術・お刺身の加工の技術が求められるので、身につけてしまえば、かなり役立ちます。
将来的に自分で小料理屋をしたい、魚をさばく・調理する技術を極めたいという方には良い職場になります。
イオンの水産・お魚売場でお得な買物方法
イオンの水産・お魚売場でお得な買物方法、知っているとちょっと嬉しい買い方を紹介します。
塩干魚・漬け魚は午後の方が新しいことが多い
店舗や地域にもよりますが、最初からパック詰めされた塩干魚・漬魚は1日に2回入荷するところがあります。
- 朝入荷する商品:前日に作られたもの
- 午後入荷する商品:当日に作られたもの
つまり午後に入荷した塩干魚・漬魚の方が商品の日付が新しい、消費期限・賞味期限が長いことがよくあります。
新しい商品が良いということであれば午後の方が良いかもしれません。
値引き時間帯を見極める
加工用(煮たり焼いたりする)の魚は夕方くらいから値下げされることが多いのですが、お刺身は開店時間から4時間後に値引きされることが多くなっています。
イオンのお刺身の盛り合わせを見ると加工時間が書かれています。この加工時間から概ね4時間経過したら売り切るとルール化している店舗があるので、概ね開店から3~4時間経過した時間に行くと値引きされていることがよくあります。
9時開店の店舗なら1時間くらい前から刺身の盛り合わせを作っているので4時間だと12時から13時くらいからお刺身の値引きを始めることになります。
お昼にはちょっと遅くなりますが、お刺身をお得に買えるチャンスです。
なお水産・お魚に関わらずイオンでお得に買物をするための最初の一歩がイオンカードを作ることです。
イオンカードをまだ持っていないのなら、この機会に是非作ってください。
ただイオンカードは非常に種類が多く悩むと思います。その場合は下記記事を参考にしてください。
一番のおすすめはイオンカードセレクトです。
イオンの水産売場・お魚売場に関するQ&A
イオンの水産売場・お魚売場で疑問に思うであろうことをQ&A形式で答えていきます。
イオンやマックスバリュは売場の魚をおろしてくれる?
イオンやマックスバリュ等のお店で販売している魚は、おろしてくれます。
基本的には無料ですが、2枚か3枚におろすまでです。刺身までの加工は基本的にはおこなってもらえません。
なお店舗によっておろしてくれる時間の制限があります。
夕方以降だと魚をおろせる人がいない場合もあります。
イオンやマックスバリュは持ち込んだ魚もおろしてくれる?さばいてくれる?
ネットで自分で釣ったりした魚をイオンやマックスバリュの水産売場に持ち込むと、おろしてくれると書いてあるサイトがありますが、これはほとんどのイオン・マックスバリュの店舗では実施していません。
むしろ実施している店舗が珍しい状態です。というか聞いたことがありません。
というのも、持ち込まれた魚がどういう経緯のものか分からないものを加工するって、衛生管理の観点から見れば非常の危険です。
まず断られると思っていた方が良いでしょう。
これはイオンやマックスバリュに限らず、ダイエーやザ・ビッグ、ピーコックストアなど鮮魚を扱うお店でも同じです。
スーパーマーケットで釣った魚をおろしてくれるところもありますが、かなりスーパーマーケットの規模として小さいところです。
実際に僕が水産を担当していた時は、断っていましたよ。本部から基本的には断るように指示されていましたからね。
残った魚はお惣菜となる?
残った魚はお惣菜コーナーで加工されて販売されていると思っている人がいるのですが、99%イオンでは行っていません。
仕入れたばかりの魚を焼いたりして、販売することは稀にあるものの、残った魚を加工して販売すると、万が一事故(食中毒等)があった場合に、責任の所在がわからなくなるので、そんな危険なことをイオンが進んで行う訳がありません。
詳しくは下記記事をご覧ください。
お刺身用の魚との区別はどうつける?
姿のまま販売されているお魚、お刺身に出来るのかどうか、書いてないこともあり、お刺身に出来るのかどうか悩むこともありますよね。
その場合は、店員さんに確認して下さい。
以上、水産売場・お魚売場についてでした。
コメント