ボランタリー・チェーンとコーペラティブ・チェーン、フランチャイズ・チェーンの意味と違いについて

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ボランタリー・チェーンとコーペラティブ・チェーン、フランチャイズ・チェーンの意味と違いについてスーパーマーケットの知識
ニコちゃん
ニコちゃん

ボランタリー・チェーンって何?

Jちゃん
Jちゃん

大きな小売業者に対抗して出来た中小のスーパーマーケットの集まりだよ。主にプライベートブランドとか作って供給しているよ。CGCとかニチリウとか有名だね。

CGCグループニチリウグループ八社会など多くのスーパーマーケットが集まって構成するボランタリー・チェーンは、日本の多くの中小の小売業者が加盟しています。

同じ意味でコーペラティブ・チェーンと言われることもあります。また似たような運営方式でフランチャイズ・チェーンがあります。

ボランタリー・チェーンとコーペラティブ・チェーン、フランチャイズ・チェーンについて説明します。

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ボランタリー・チェーンについて

ボランタリー・チェーンとは、主に同業種の小売業者が独立性を維持しながら、共同仕入れや商品の共同開発、物流の共同化、社員の教育を行う組織です。またはそのビジネスモデルのことを意味します。

日本語だと任意連鎖店・自発的連鎖店と言います。

1960年代後半、ダイエーや西友ストアーが全国的に店舗数を増やし、大手スーパーマーケットが伸び始めてきます。

それに合わせて大手スーパーは1社でプライベートブランド・ストアブランドを開発していきました。

1社ではプライベートブランド・ストアブランドの開発が難しい中小の食品スーパーマーケットが共同でプライベートブランド・ストアブランドを開発・販売することを目的として結成を始めていきます。

順位スーパーマーケット名売上(単位:億)
1位ダイエー3032
2位西友ストアー1668
3位ジャスコ1550
4位ニチイ1442
5位ユニー1264
6位長崎屋993
7位イトーヨーカ堂826

当時1位だったダイエー、4位だったニチイ(旧マイカル・サティ)は、当時3位だったジャスコ(現イオン)に吸収合併されています。

5位だったユニー(現アピタ等)や6位だった長崎屋は、現在はPPIH傘下の企業となっており、時代の流れを感じます。

ただこれだけ大きなスーパーマーケットが登場してくると、中小の食品スーパーに焦りが見えてくるのも当然で、1973年にCGC、1974年にニチリウが発足します。

日本初のボランタリー・チェーンは資生堂

日本で初めてのボランタリー・チェーンは資生堂と言われています。

1923年(大正12年)に資生堂が「資生堂チェインストア制度」を構築し、小売事業者が加盟していきます。

今でも街の小さな個人商店が資生堂の化粧品を販売しているのは、その名残です。

ボランタリー・チェーンとコーペラティブ・チェーンの違い

ボランタリー・チェーンとコーペラティブ・チェーン、日本においては同じ意味で使われています。

欧米では、小売業者を中心にした組織を「コーペラティブ・チェーン」と呼び、卸売業者中心にした組織を「ボランタリー・チェーン」と呼ぶようになっています。

ボランタリー・チェーンとフランチャイズ・チェーンの違い

コンビニの看板

ボランタリー・チェーンとよく比較されるのがフランチャイズ・チェーンです。

違いはいろいろとありますが、大雑把に言えば下記のように言えます。

  • ボランタリー・チェーン:横のゆるい繋がり
  • フランチャイズ・チェーン:縦の強い(厳しい)繋がり

ともに本部(本社)があって、加盟料(ロイヤリティー)を支払ったり、決めたれた数量の商品を仕入れるということでは同じです。

しかしボランタリー・チェーンは、加盟後も加盟店の独立性を維持出来ます。加盟店の裁量権が大きいのが特徴です。

一方、フランチャイズ・チェーンの場合は加盟後はフランチャイズ契約に則った規制があり、独立性は担保されていないことがほとんどです。

日本のおいてフランチャイズ・チェーンと言えばコンビニが有名ですが、コンビニが違う名称の店舗を展開することが出来ません(ローソン加盟の店舗が、セブントウェルブと言ったような店舗名には出来ない)。

もちろんこれはブランド名(店舗名)による優位性も生まれるので、フランチャイズの優位性にもなりえます。

しかし創業時の名前を残したいという加盟者でも残せないのがほとんどのフランチャイズです。

またフラチャイズは同時の2つの同業種に加盟して1店舗で運営することは出来ません。例えばセブンイレブンとローソンの2つのフランチャイズの加盟して、1つの店舗で両方のプライベートブランドを扱うなど。

しかしボランタリー・チェーンではそれも可能です。

実際に、自社(自組合)のプライベートブランドとボランタリー・チェーンのプライベートブランドの両方を展開するスーパーマーケットは、ライフやコープがあります。

ボランタリー・チェーンとフランチャイズ・チェーンのイメージ

ボランタリー・チェーンとフランチャイズ・チェーンをもう少しわかりやすく、イメージ的に説明します。

違いは下記のようになります。

 ボランタリー
チェーン
フランチャイズ
チェーン
繋がりゆるい強い(厳しい)
資本の独立性共に資本の独立性は維持
運営の独立性あり実質的にはなし
横との繋がりありほとんどなし
創業時の名前残せる残せない
ブランド性あまりない高い

それぞれにメリット・デメリットはあります。

実際に個人経営のコンビニで大手のフランチャイズ下に入るのを嫌い、ボランタリー・チェーンに加入して商品供給を受けて展開している店舗もあります。

またボランタリー・チェーンはゆるいので、加盟して脱退してまた加盟するということはよく見られます。

ボランタリー・チェーンのイメージ

ボランタリー・チェーンのイメージ

ボランタリー・チェーンのイメージとしては加盟店として入るものの、むしろ加盟店は本部(本社)を作った株主だったり構成員であり、加盟店のために本部(本社)があると言えます。

つまり加盟店ありきで本部(本社)が作られる場合が多いです。もちろん後から加盟する会社もあるので、この限りではありません。

フランチャイズ・チェーンのイメージ

フランチャイズ・チェーンのイメージとしては、最初に本部(本社)ありきで、加盟店が作られます。

携帯電話のショップ(ドコモショップやauショップ等)は、基本的にフランチャイズ・チェーンであることを考えると、フランチャイズ・チェーンであることを極力隠して、docomoやauが運営している店舗のように見せかけていることを考えると、ブランド力で集客しているのがわかります。

代表的なスーパーマーケットのボランタリー・チェーン

日本のおけるスーパーマーケットの代表的なボランタリー・チェーンは下記のものがあります。

CGC

日本最大のボランタリー・チェーンがCGC(シジシージャパン)です。

CGCに加盟している有名なスーパーは「アークスグループ」や「ユニバース」「成城石井」「Olympic」などがあります。

限定的な地域での展開のスーパーなので、知らないというスーパーという方もいると思います。

例えばアークスグループは売上高5700億円を超える、なぜ未だにCGCに加盟しているのだろう?というくらいの規模の売上高で準大手と言えるグループ会社です。

ニチリウ

ニチリウグループ(日本流通産業株式会社)は、日本のボランタリー・チェーンで2位と言われています。

ライフコーポレーションや平和堂、オークワなどのスーパーが加盟していますが、ドラッグストアであるサツドラやクリエイトSD、生協であるコープさっぽろ・コープこうべ・ユーコープも加盟しているのが特徴的です。

「くらしモア」というプライベートブランドを中心に展開しています。

オール日本スーパーマーケット協会

オール日本スーパーマーケット協会(略称 AJS)は、日本のボランタリー・チェーンで3位と言われています。

サミットやスーパーアルプス、文化堂などが加盟しています。

「くらし良品」というプライベートブランドを中心に展開しています。

AJSに加盟しながら、セブン&アイの持株法適用関連会社となる「ダイイチ」や「天満屋ストア」がセブンプレミアムを販売しながら、AJSに加盟し続けているのが特徴的です。

なお、AJSは会社化しておらず、任意団体です。関連会社としてプライベートブランドの企画・販売(卸)を行う「コプロ株式会社」を有しています。

八社会

八社会のキャラクター ブイーナ

加盟社数は少ないものの、売上高では日本のボランタリー・チェーンで4位となっているのが、八社会です。

発足時に8つの会社から成り立っていること、私鉄各社で作ったことから「発車(はっしゃ)」とかけて八社会となっています。

現在は関東の私鉄6社となぜか青森のスーパーマーケットが1社加盟して7社で成り立っています。

京王ストア・京急ストア・京成ストア(リブレ京成)・相鉄ローゼン・東急ストア・東武ストアが発足時から残る6社です。

「Vマーク」というプライベートブランドを中心に展開しています。

セルコチェーン

売上高では日本のボランタリー・チェーンで5位となっているのが、セルコチェーン(セルコグループ)です。

エコスグループやさえきセルバホールディングス、与野フードセンターなどが加盟しています。

なおセルコチェーンにおいて3分の1近くの売上高となるエコスグループはニチリウグループにも加盟しています。

全日食チェーン

約1600が加盟する加盟店数ならCGCにつぐ規模を誇るのが、全日食チェーンです。

ただし準大手と言えるスーパーマーケットはほぼ加盟しておらず、個人商店としてのスーパーマーケットやコンビニなども加盟しています。

またセルコチェーンと業務提携、オール日本スーパーマーケット協会に加盟しています。

ボランタリー・チェーンの今後

ボランタリー・チェーンは今後伸びるという人もいれば、今後ボランタリー・チェーンは消えていくという人もいて、どちらも正しいように思えます。

ただしボランタリー・チェーンから脱退して、イオンやセブン&アイなどの参加に入る企業が後を絶たない状況を見ると、ボランタリー・チェーンは縮小していくように思います。

例えばCGCもニチリウも一時期ほどの勢いはありません。

CGCに関しては、成城石井が独自のプライベートブランドを他店にも供給している状況を考えれば、いつCGCから脱退してもおかしくない状況です。

ニチリウにしても、最大手であるライフが独自プライベートブランドの構成比を高めている現状、いつ脱退してもおかしくありません。

そもそもライフは三菱商事系列なので、ボランタリー・チェーンに入る必要性も無いくらいに商品調達力があります。

ただし、大手のスーパーマーケットだけでは面白みがあるスーパーが減ってしまい、地域密着の面白い独自のスーパーを維持していくためにもボランタリー・チェーンのスーパーは残って欲しいと願います。

実際に名前も聞いたことが無いスーパーに行くと面白い売り方とか、見たことも無いメーカーの商品があって、面白いし楽しいんですよね。

以上、ボランタリー・チェーンとコーペラティブ・チェーン・フランチャイズ・チェーンの意味と違いについてでした。

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