イオン東北株式会社とイオンリテール株式会社 東北事業本部の事業統合が2021年3月29日に発表されました。
一般の方だと何がどうなるのかよくわからないことかと思いますが、これによって普段東北でイオンを使う人にどう変化が起こるのか説明します。
イオン東北株式会社とイオンリテールの統合の意味
2020年3月1日に、マックスバリュ東北株式会社とイオンリテール東北カンパニー(いわゆる支社)の食品事業を統合して、東北でNo.1の食品スーパーを目指すべく作られたのが、イオン東北株式会社でした。
これによりイオンの食品フロアはイオン東北が管理をして、衣住の売場はイオンリテール株式会社が管理をするという訳のわからない状態になっていました。
普通のお客さんからすれば「イオン」という1つのお店なのに、管理しているのは売場によって違う会社になっていた訳です。
ただ2020年からの新型ウイルスの影響にともない、人々の生活様式は変化してきており、1つの店舗で2つの会社が管理をするという状況では迅速な意思決定を行うことが難しくなってきました。
これを解消すべく、イオンリテールで管理していた衣料品と暮らしの品の売場もイオン東北株式会社に移して、イオン東北株式会社が衣食住、すべてを管理する方向で話が決まったということです。
現時点では、イオン東北株式会社・イオンリテール株式会社、それぞれの親会社であるイオン株式会社が基本的にはイオン東北株式会社1本に集約することで基本合意に至って基本合意書を締結したということまでが発表された内容です。
2021年9月を目処に統合の完了を目指すとのことです。
イオン東北とイオンリテールの東北事業本部の事業統合でどう変わるのか?
全国にあるイオンですが、既に地域によって運営している会社が異なります。
- 北海道:イオン北海道株式会社が運営
- 九州:イオン九州株式会社が運営
- 沖縄:イオン琉球株式会社が運営
- 本州(東北の食品を除く)・四国:イオンリテール株式会社が運営
これが下記のように変化します。
- 北海道:イオン北海道株式会社が運営
- 九州:イオン九州株式会社が運営
- 沖縄:イオン琉球株式会社が運営
- 本州(東北除く)・四国:イオンリテール株式会社が運営
- 東北:イオン東北株式会社が運営
つまり5つのイオンの会社がそれぞれのエリアを管理運営していくことになります。
それにともない運営している会社が異なるのでセール内容も違うようになってきます。
例えば毎月10日のイオンのセールは既に運営している会社によって異なります。
- イオン北海道:10くとくカードデーで5%OFF
- イオン九州:お10くデーで5%OFF
- イオンリテール・イオン琉球:ありが10デーでポイント5倍
イオン東北の店舗は半分はイオンリテールが運営していたので、イオンリテールのセールに合わせてきたのが、完全にイオン東北株式会社が全体を管理するようになれば独自のセールを行えるようになります。
イオン東北株式会社が生まれた後の東北のイオンは更に集約が予想される
2021年9月には東北で最も大きい総合スーパーを運営する新生 イオン東北株式会社が登場する予定ですが、おそらく今後数年で劇的に東北エリアのイオンは変化すると思います。
あくまでも管理人の予想ですが、今回の統合は他のイオンの会社の統合も見据えての動きだと思っています。
というのも東北にはもう1つ総合スーパーを運営するイオンの会社があり、おそらくその会社も最終的には統合してしまうものだと思います。
その会社とは、イオンスーパーセンター株式会社です。
おそらく数年のうちにイオンスーパーセンター株式会社はイオン東北株式会社に経営統合されるものと思います。
更に食品専門のスーパーを運営するマックスバリュ南東北株式会社もありますが、こちらも経営統合されると思っています。
というのも、東北は全体的に過疎化が進み、今後人口が増える見込みは現時点ではありません。そのエリアにおいて複数の会社が存在していても、イオンとしては旨味が少ない状態ですから、統合してスリム化して運営していくことを考えているはずです。
北海道にしても九州にしても1つの会社がイオンやマックスバリュ、ザ・ビッグ、イオンスーパーセンターを運営して経営の合理化・スリム化を行っていますから、東北も同じように統合されて合理化・スリム化が進むものと思われます。
イオンの従業員の格差も広がるかもしれない
東北には2021年3月29日現在4つのイオンの会社が存在することは書いた通りです。
- イオン東北株式会社
- イオンスーパーセンター株式会社
- マックスバリュ南東北株式会社
- イオンリテール株式会社
実はこの4つの会社、それぞれ基本給が異なります。一番給料が良いのがイオンリテール株式会社です。おそらく一番給料が安いのがマックスバリュ南東北株式会社でしょう。
イオンリテールは東京や大阪等の大都市も運営しているため、どうしても基本給が高くなる傾向にあります。
しかし東北だけの会社にしてしまえば地域の賃金に合わせることが出来るため、イオンリテールとイオン東北の基本給は差が大きくなっていくものと思われます。
東北にいるイオンリテールの社員はおそらくイオン東北株式会社に転籍するか、転籍しないのであれば関東よりも西に異動させられるかの選択を迫られるものと思われます。
こういう話は表に出てきませんが、今から15年ほど前にはイオン北海道株式会社が出来た時にはイオン内で問題になりました。
北海道のイオンに転勤していたイオンリテールの社員に対して(当時はイオン株式会社の社員)、イオン北海道株式会社の社員になるように指示が出ました。この時はあまりにも横暴なイオンに対して従業員の批判が殺到して中止になりましたが、イオン東北はどうなるのでしょうね。
なお四国も分社化されると思うかもしれませんが、管理人の考えでは四国のイオンはそのままイオンリテールが運営すると思います。
東北以上に過疎化が進む四国で分社化しても厳しくなるだけでしょうから。
以上、イオン東北とイオンリテール東北事業本部の統合を発表したというニュースでした。
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