CGCとは、中小のスーパーマーケットが共同出資により「CGC」の名称で展開するプライベートブランドです。
全体を統括するために株式会社シジシージャパンが作られ、本部機能を担っています。
CGCグループという会社がスーパーを運営している訳ではなく、ゆるい繋がりの加盟店で成り立っており、加盟店によってかなりの会社の規模があります。
株式会社シジシージャパン 詳細(会社概要)
- 社名:株式会社シジシー
- メイン業務内容:商品の開発・供給、物流・教育の支援
- 主なブランド(店舗名):CGC(プライベートブランド)
- 展開地域:全国
- 本社所在地:〒169-8531 東京都新宿区大久保2-1-14
- 代表電話番号:03-3203-1111
- 株式上場:非上場
- 会長:原 和彦
- 社長:堀内 要助
- 設立:1973年10月27日
- 主要株主:株式会社三徳
- 公式サイト:https://www.cgcjapan.co.jp/
- Wikipediaで確認する・Wikipediaで加盟店を確認する
- 株価確認(Yahoo!):-
CGCの発足について
1970年代に入って、ダイエーや西友ストアーなどが全国的に店舗数を増やし大手スーパーマーケットが大きく伸びていく時期になってきました。
また大手スーパーは1社でプライベートブランド・ストアブランドを開発していきました。それに対抗して中小の食品スーパーマーケットが共同でプライベートブランド・ストアブランドを開発・販売することを目的として、1973年にCGCが設立されました。
参考までにCGCが設立される前年の1972年当時のスーパーマーケットの売上順位は下記のようになっています。
順位 | スーパーマーケット名 | 売上(単位:億) |
1位 | ダイエー | 3032 |
2位 | 西友ストアー | 1668 |
3位 | ジャスコ | 1550 |
4位 | ニチイ | 1442 |
5位 | ユニー | 1264 |
6位 | 長崎屋 | 993 |
7位 | イトーヨーカ堂 | 826 |
当時1位だったダイエー、4位だったニチイ(旧マイカル・サティ)は、当時3位だったジャスコ(現イオン)に吸収合併されています。
5位だったユニー(現アピタ等)や6位だった長崎屋は、現在はPPIH傘下の企業となっており、時代の流れを感じます。
西友も実質楽天グループ傘下になっています。
ただこれだけ大きなスーパーマーケットが登場してくると、中小の食品スーパーに焦りが見えてくるのも当然で、CGCの発足は自然な流れのように思います。
株式会社シジシージャパンについて
株式会社シジシージャパンの前身は、東京都新宿区に本部を持ち、スーパーマーケットを展開する三徳の貿易部であったこともあり、三徳本部ビルがCGC本部になっています。
1973年にシジシージャパンを設立して、1975年にCGCオリジナルブランドの商品の販売を始めています。
CGCグループについて
CGCグループといっても、イオングループやセブン&アイグループのように、持株会社があって、その傘下にスーパーマーケットを運営する会社があるという仕組みではありません。
ゆるい繋がりであり、各スーパーマーケットの経営権を持っている訳ではありません。
一般的にCGCグループは、ボランタリー・チェーン(コーペラティブ・チェーンとも言う)という事業形態で、日本語にすると任意連鎖店・自発的連鎖店とも言われています。
あくまでも独立した小売事業者の集合体・連携に過ぎません。
なおシジシーと書いていますが、実際の発音は「シージーシー」という言うのが一般的です。
CGC加盟社と加盟店
CGCに加盟している企業は約200社、約4200店舗となっています。
グループ年商は、4兆9300億円にもなっています。
シジシーグループとしての電子マネーやクレジットカード
イオングループであれば、電子マネーWAONにイオンカード、セブン&アイであれば、電子マネーnanacoにセブンカードといった電子マネーやクレジットカードを出しています。
CGCもグループとして電子マネー「CoGCA」を出しています。またトヨタファイナンスと提携してCGCグループカード、CGC加盟企業カード(ふれ愛倶楽部)などを出しています。
独自路線の電子マネーやクレジットカードを出す企業もあり
CGCグループに加盟していても、グループの電子マネー「CoGCA」やCGCグループカード、CGC加盟企業カード(ふれ愛倶楽部)の利用はせずに、独自に電子マネーや提携クレジットカードを発行している会社もあります。
つまり、CGCは電子マネーの利用やクレジットカードの発行まで厳しく感知していないことになります。
CGCグループ共通商品券
CGCでは「CGCグループ共通商品券」を発行しており、CGCグループ加盟のスーパーマーケットで使うことが出来ます。
ただし約4200店舗あるCGC加盟店の中で使えるのは、約3500店舗ということで1割以上は使えない店舗も存在します。
また販売している店舗は約4200店舗の中で半分もありません。
扱わなくてもいいというゆるい繋がりということがよくわかりますが、嫌いじゃないです。
CGC最大のアークスグループ
CGC加盟企業の中で最大手と言われるのがアークスグループです。株式会社アークスとして傘下に11社もの会社を持っています。
関東より西の方だと馴染みの無い会社ですが、北海道ではイオン北海道と同程度の売上を誇っておりイオン北海道と競っている企業です。
株式会社アークスとして、東証プライムにも上場しています。
アークスグループは、CGCに加盟しながらも独自の電子マネー「アークスRARAカード」を発行しています。
またハウスカードとして「RARAクレジット」、提携カードとして「RARA JCBカード」「RARAカードPLUS」という3種類のクレジットカードを発行しています。
CGCとイオン
CGCとイオンは直接は関係ありません。
ただし間接的な影響や関係はあります。
三重県にあった「アコレ」は1999年にCGCから離脱して、イオングループに加入しました。現在のマックスバリュ東海の元の1つとなった会社です。
大丸ピーコックは、2001年にCGCに加盟したものの2004年に離脱し、その後、イオングループ入しています。
2006年にCGCに加盟していたベルクがイオンと資本提携を結んだ関係で、ベルクはCGCを脱退しいます。
2014年に兵庫県にあった「リベラルスーパーチェーン」はCGCに加盟していましたが、自己破産し、経営破綻直前まで営業していた店舗のうち3店舗はイオングループのマルナカに譲渡されています。
もっともCGCから脱退・離脱して他のスーパーに吸収合併されたり、他のグループに加わったりする事例はかなり多いですが、脱退後にイオングループ入したのはベルクのみですが、大きな後ろ盾を求めてイオングループに吸収されたり、資本提携を求める企業は少なくありません。
地域によるイオンとの競合
CGCグループ自体はゆるい繋がりのため、CGCグループとしての売上高は出してはいるものの、加盟している会社の営業数値としては意味の無いものです。
ただしCGC加盟のスーパーマーケットが地方でイオンと競合関係にはあります。
先述していますが、北海道ではCGCグループに入っているアークスが、イオン北海道と長年かなりの競合関係にあります。最近はアークスが東北や関東にも進出しており、イオン東北やU.S.M.Hと競合関係になっています。
関東ではオリンピックやマミーマートがCGCに加盟しており、イオンと競合関係にあります。
細かくみると市町村レベルだとイオンが強く競合関係にあるCGC加盟のスーパーマーケットもあります。
上記は少し古いですが、CGC加盟のスーパーマーケットが掲載されているポスターです。パソコンならクリックで拡大します。
きっとあなたの知っているスーパーがいくつか掲載されているでしょう。
僕は今、鎌倉市に住んでいるけど、鎌倉にはイオンのスーパーはダイエー系列の小さなグルメシティが1店舗しかない。でもCGC加盟のスーパーは、知ってるだけでも8店舗あるよ。
次に多いのは、同じくボランタリー・チェーンの八社会グループのスーパーだよ。
以上、CGCグループと株式会社シジシージャパンについてでした。
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