Vマークって、東急ストアだけじゃなくて、京急ストアや相鉄ローゼンでも販売してるんだね。
八社会という会社が手掛けているからね。八社会とVマークについて説明するね。
株式会社八社会は、主に関東の私鉄系スーパーマーケットが共同で設立した会社です。
プライベートブランド「Vマーク」「Vマークバリュープラス」の企画・開発を手掛けています。
発足当時は8社から成り立っていましたが、現在は7社で構成されています。
株式会社 八社会 詳細(会社概要)
- 社名:株式会社 八社会(はっしゃかい)
- メイン業務内容:商品の開発・供給・共同仕入れ
- 主なブランド(店舗名):Vマーク(プライベートブランド)
- 展開地域:主に関東(青森の一部)
- 本社所在地:〒150-0013 東京都渋谷区恵比寿1-19-15
- 代表電話番号:03-3449-8820
- 株式上場:非上場
- 会長:
- 社長:塩路 茂
- 設立:1987年9月1日
- 主要株主:後述
- 公式サイト:https://www.v-mark.jp/
- Wikipediaで確認する
- 株価確認(Yahoo!):-
株式会社 八社会について
八社会は1982年に私鉄系スーパーマーケット8社が、共同仕入れによるメリットの追求と無駄を省いた価値ある商品を低価格で開発することで合意し、プライベートブランド商品「Vマーク」の開発に着手しました。
そして5年後の1987年、Vマーク商品開発強化並びに国内商品および、海外商品の共同開発・共同仕⼊などを推進するため、共同出資により「株式会社⼋社会」を設⽴しました。
最初の8社は下記の会社です。
- 京王ストア:京王グループ
- 京急ストア:京急グループ
- 京成ストア(リブレ京成):京成グループ
- 相鉄ローゼン:相鉄グループ
- 東急ストア:東急グループ
- 東武ストア:東武グループ
- Odakyu OX:小田急グループ<離脱>
- 松電ストア(現 デリシア):アルピコグループ<離脱>
現在は、京王・京急・京成・相鉄・東急・東武に加え、青森県でスーパーマーケット「よこまちストア」を展開する「株式会社よこまち」が加盟しています。
なお株式会社よこまちは、鉄道とは一切関係ない会社で、なぜ加盟したのか不思議です。
八社会・各社の売上規模
八社会の売上規模は概ね下記のようになっています。
会社 | 売上高 (100万円単位) |
売上年度 |
京王ストア | 49700 | 2020年度 |
京急ストア | 58618 | 2020年度 |
京成ストア | 26265 | 2020年度 |
相鉄ローゼン | 88300 | 2020年度 |
東急ストア | 184945 | 2020年度 |
東武ストア | 83661 | 2018年度 |
合計 | 491489 | – |
最大の売上を誇るのが東急ストアで、続いて相鉄ローゼン、東武ストアとなっています。
八社会全体としては5000億円ほどの売上規模となります。この売上はイオン九州やヨークベニマルよりも大きい売上です。
連結の売上には当然なりませんし、各社独立しているので、意味の無い数字ですが、八社会が同じプライベートブランドを扱うことを考えると後に紹介する八社会のプライベートブランド「Vマーク」の売上規模が大きいことが予想出来ます。
八社会とボランタリー・チェーン
八社会といっても、イオングループやセブン&アイグループのように、持株会社があって、その傘下にスーパーマーケットを運営する会社があるという仕組みではありません。
ゆるい繋がりであり、各スーパーマーケットの経営権を持っている訳ではありません。
一般的に八社会は、ボランタリー・チェーン(コーペラティブ・チェーンとも言う)という事業形態で、日本語にすると任意連鎖店・自発的連鎖店とも言われています。
あくまでも独立した小売事業者の集合体・連携に過ぎません。
日本におけるボランタリー・チェーンの最大手はCGCグループです。
売上規模・加盟店舗数としては、ボランタリー・チェーン2位の「ニチリウ」にも大きく離されている八社会ですが、首都圏の私鉄グループのスーパーマーケットが6社も加盟していることで、Vマークとしての認知度はかなり高いです。
Vマークについて
八社会のプライベートブランド「Vマーク」は3つのブランドがあります。
- バリュープラス
- グルメテーブル
- ナチュデイズ
バリュープラスが標準的な商品で、イオンのトップバリュで言えばピンクの「トップバリュ」もしくは黄色の「トップバリュ ベストプライス」にあたります。
グルメテーブルは、ワンランク上の品質の商品で、イオンのトップバリュで言えば黒の「トップバリュ セレクト」にあたります。
ナチュデイズは、健康や環境に配慮した商品で、イオンのトップバリュで言えばグリーンの「トップバリュ グリーンアイ」もしくはかつて存在した「トップバリュ 環境宣言」にあたります。
またVマークには公式キャラクターが存在します。名前を「ブイーナ」と言います。
うさぎに見えますが、公式サイトでは「うさぎ」とは書いていません。誕生日は2月2日(ブイブイ)で、恥ずかしがり屋なので、風呂敷をかぶっているそうです。
好きな食べ物は、Vマークのバウムクーヘンとなっています。Vマークは、バウムクーヘンを作り続けないといけないですね。
八社会とイオンとセブン&アイ
八社会とイオンは、関係はほぼありません。
競合関係にはあるものの、特に接点らしいものはありません。
むしろイオングループよりもセブン&アイグループとの間で影響があります。
元々加盟していた小田急商事(Odakyu OX)は、2021年にセブン&アイ ホールディングスのプライベートブランド「セブンプレミアム」の導入に伴い、八社会を脱退しています。
また2021年には、京王ストアがセブンイレブンと業務提携(フランチャイズ契約)を行い、京王線の駅売店をセブンイレブンに転換しています。
ひょっとしたら、京王ストアも八社会を抜けてセブンプレミアムを扱う日が来るのかもしれません。
イオンとの競合
千葉県や埼玉県などではイオン・イオンスタイルと一部競合していますが、東京都・神奈川県(横浜市・川崎市)ではイオン・イオンスタイルというよりは、「まいばすけっと」と競合することが多くなっています。
八社会に属するスーパーマーケットは鉄道沿線の駅前に多いですが、まいばすけっとも鉄道沿線の駅前に出店することが多くなっています。
また地域によってはイオングループのスーパーはほとんど無いのに八社会のスーパーは多い地域もあります。
僕は今、鎌倉市に住んでいるけど、鎌倉にはイオンのスーパーはダイエー系列の小さなグルメシティが1店舗しかない。でも八社会加盟のスーパーは、知ってるだけでも3店舗あるよ。
以上、八社会についてでした。
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