ウエルシアホールディングス傘下のウエルシア薬局とツルハホールディングス傘下のツルハは、青森県の下北エリアで共同配送を2022年10月25日から共同配送を行うことを発表しました。
店舗があまり多くないエリアで、店舗と店舗との距離があり、別々に配送を行うよりも1つのトラックで共同配送をした方がCO2削減・運送コスト削減にもなるためと発表されています。
参考:ウエルシアグループは物流課題解決とCO2排出量削減のため、青森県下北エリアにおいてツルハグループとの共同配送を開始(PDF)
ウエルシアとツルハの関係で読み解く共同配送
ウエルシアとツルハと言えば、ドラッグストア業界で1位2位を争うライバル関係ですが、違う見方をすると、ともにイオンと密接な関係がある会社です。
ウエルシアホールディングスは、間接保有も含めて50%以上の株式をイオンが保有しており、イオンの子会社です。
ツルハホールディングスの最大株主はイオンで、約13%の株式を保有しています。
つまり今回の共同配送はライバル同士が手を取ったかのように思われますが、実際にはイオンと関わりの深い会社が、コスト削減のために行ったと見るのが妥当でしょう。
ハピコム繋がりで拡大する
また今後は、ハピコム繋がりのドラッグストアでも拡大していくものと思われます。
今回もハピコム繋がりです。
石川県に本社を持つクスリのアオキ、岡山県に本社を持つザグザグなども、そのうちウエルシアグループ傘下のドラッグストアとの共同配送を開始するものと思われます。
共同配送は今後増えるのは必然
今後、地方を中心に共同配送が増えていくことは必然になると思います。
輸送費の高騰、人件費の高騰でグループ内だけで配送を行うことが地方を中心に難しくなっていくことは間違いありません。
元々ドラッグストアでもスーパーマーケットでもコンビニでも同じエリアに大量出店していくドミナント戦略は、配送コストの削減という意味もありました。
しかし地方を中心に人口が減る中、店舗単体で見ればどうにか黒字だけど配送コストまで考えると厳しいチェーン店は増えています。
そうなるとライバル関係にあっても、配送コストを考え共同配送に移行する企業が出てきてもおかしくありません。
特に北海道や東北エリア、中四国エリアはより活発になっていくものと思われます。
または共同配送まではいかなくても、イオンのように全国に配送拠点を持つ会社の拠点を利用させてもらうところも出てくるかもしれません。
以上、ウエルシアグループとツルハグループの共同配送を青森県下北エリアで開始したというニュースでした。
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