イオン株式会社は10月6日、株式会社いなげやを株式に対する公開買付け(TOB)を開始することを発表しました。
最大252億円を投じて子会社化するとしています。
目的は、U.S.M.Hの強化のためとしており、首都圏におけるSM(食品スーパーマーケット)を強化する狙いがあるとしています。
参考:株式会社いなげや株式に対する公開買付けの開始に関するお知らせ(PDF)
いなげやは首都圏のSM強化
ニュースリリースの中で下記のように書かれています。
ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(以下「U.S.M.H」)は、連結子会社15社及び関連会社3社で構成されており、「お客さまの豊かで健康的な食生活に貢献し、地域の発展と繁栄を願い、地域に深く根ざし、常に革新と挑戦を続け、時代に適応する企業であり続ける」という基本理念のもと、志を同じくする首都圏のスーパーマーケット(以下「SM」)企業の参画を歓迎し、売上高1兆円、1,000 店舗体制を構築することで首都圏ナンバーワンのSM企業となることを目指しています。
首都圏のSM(食品を中心としたスーパーマーケット・イオンは総合スーパーなので、GMSという)を強化する狙いだということが書かれています。
最近の首都圏のスーパーマーケットは、ライフ・オーケー・ヤオコー等が急成長しておりイオングループの市場を脅かせています。
それに対抗すべく、マルエツ・カスミ・マックスバリュ関東の3社を傘下にもつユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス株式会社(U.S.M.H)にいなげやを加えて、首都圏のSMにイニシアチブを握りたいということが伝わってきます。
ベルクはどうなる?
首都圏において、イオンと資本・業務提携しているSMと言えば「ベルク」もあります。ベルクはいなげやよりも売上高が多く、埼玉県のSMでは1位2位を競っているSMです。
いなげやのTOBが成功して、落ち着いたら次は「ベルク」にもTOBをかける可能性も出てきたように思います。
ウェルパークはどうなる?
いなげやの子会社に「株式会社 ウェルパーク」というドラッグストアを運営する会社があります。
いなげやのTOBが成功した場合、このウェルパークがどうなるのか、注目です。
というのも、ウェルパークはハピコムに参画しており、このまま「いなげや」の傘下にいるとはどうしても思えないです。
ハピコムの主体は「ウエルシアホールディングス」です。
あくまでも予想ですが、いなげやのTOBに成功した後には「ウェルパーク」をいなげやから離して、ウエルシアホールディングス傘下に加えるものと考えます。
イオンとしては、ウェルパークをウエルシアホールディングス傘下におさめて、ドラッグストアのシェアNo.1を維持しつつ、首都圏の強化も狙っていると思うからです。
いなげやのTOBの動向がかなり気になります。
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