イオンのニュースリリースとかで「○○市と包括連携協定を締結しました。」ってあるけど、これ何なの?
簡単に言えば、地域のために協力しあう協定を結んだってことだよ。
イオンのニュースリリース等で時折見かける包括連携協定という言葉、実際何をしているんだろう?何の役に立つのだろ?と思う方も多いませんか?
イオンとあなたの街が包括連携協定を結ぶとどんなメリット・デメリットがあるか説明します。
イオンの包括連携協定の概要
ニュースリリースでみると、イオンの包括連携協定の概要は下記のように書かれています。
- ICカードを活用した地域振興に関すること
- 健康増進・食育に関すること
- 子育て支援・青少年の健全育成に関すること
- 高齢者・障害者支援に関すること
- 環境保全に関すること
- 災害対策・防災・防犯に関すること
- 商業・観光の支援に関すること
- スポーツの振興に関すること
- 地産地消の推進に関すること
- 市政情報の発信に関すること
- その他市民サービスの向上に関すること
代表的なことを見ていきます。
ICカードを活用した地域振興に関すること
ICカードを活用した地域振興とは電子マネーWAONの「ご当地WAON」を販売することで、ご当地WAONは1枚300円です。
例えば上記は札幌のご当地WAONです。
イオンが300円で販売して、それでイオンで買ってくれたら、イオンが儲かるだけじゃない?
そうとも言えないんだよね。
ご当地WAONを使って買物をしたら、売上(利用金額)の0.1%をイオンが自治体に寄付をするんだ。
ご当地WAONを利用すると包括連携協定を結んだ自治体に利用金額の0.1%を寄付しており、2009年4月から2022年2月までの時点で約23億2千万円をイオンは寄付しています。
例えば岩手県での活用例だと、東日本大震災により親を失った児童・生徒などに対し奨学金を給付したり、高校生であれば入学一時金、教科用図書、制服代等を支援したりしています。
また寄付金で、環境保全に関すること・商業・観光の支援に関することも支援しています。
災害対策・防災・防犯に関すること
重要なのがこの「災害対策・防災・防犯に関すること」です。
例えば大きな震災が発生した際、広大なイオンの駐車場を避難場所に指定している地域もありますが、これは包括連携協定の結果です。
自治体からの要請があれば、食物・飲食の支援も行います(有償・無償含めて)。
大きなイオンであれば自家発電を行っているところもあり、緊急時の支援も可能です。
また大きなイオンは衛星携帯電話を常備しており、一般の携帯電話が通じない状況でも連絡を取れるようにしていることもあり、災害支援にもなります。
地産地消の推進に関すること
地元の食材の販売を積極的にイオンは取り入れることで地産地消を推進していきます。
イオンが出来たから地元の商品・食材が売れなくなるということは無いようにイオンが支援を行っていくということです。
市政情報の発信に関すること
イオンで自治体(市)の広報イベントが行われていることを見たことがある人もいるのではないでしょうか?
これも包括連携協定の1つです。
普段市役所等の市の施設に来ない人でも、イオンなら行くという人は多いので、市の広報イベントにイオンが無償(一部有償)で場所を貸し出すことがあります。
自治体としての消防訓練もイオンの駐車場が使われることがたまにあります。
消防署だと駐車場がそこまで広くないこともありますが、広大なイオンの駐車場なら消防車を集めて体験イベントをすることも出来ますからね。
イオンの包括連携協定のデメリット
イオンの包括連携協定は良いことばかりに思えますが、もちろんデメリットもあります。
それは市がイオンに物を言いにくくなるということです。
そりゃ、助けてもらうことが多くなったら、言いにくくなりますからね。
またイオンが来たら商店街が潰れる!とはよく言われた通り、イオンと包括連携協定を結ばないことを望む人々もいて、市議会の中でも対立することはしばしばあり、イオンの扱いをどうすべきか、悩んでいる自治体もあるそうです。
まあ、市議会・県議会の中にはイオン派の人もいれば、他の大手スーパー派閥の人もいたりして、それが選挙に絡んできて、いろいろと汚いことが行われているかもしれないんですけどね。
昔、イオンとマイカルがまだ別会社だった時代、とある市でどっちが早く建設の許可が降りるのか、市長の選挙で決まると言われていたことがあって、マイカル派の市長が勝って、マイカルが早く建設許可が降りたこともあったりして。
そうなった後だとマイカルがイオングループになってしまうと市長もイオンと話し合いをしにくくなったりとか、ありそうですよね。
ただ最近の傾向としては、少子高齢化・人口の減少からイオンに出店してもらって、雇用の創出を考えたり、イオンの近くにマンションを建てて若い世代を呼んだりということを行っている自治体も増えています。
ここまでイオンが大きくなったら、利用した方が良いでしょうからね。
なおイオンは政治的には立◯◯主党よりなのが、少し痛いところです。地域で少し異なりますが。
以上、イオンの包括連携協定の締結についてでした。
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