2019年10月7日にイオンが「AEON♪Pay」(AEON Pay・イオンペイ)を商標として出願したことがわかりました。
そのためイオンが新しいスマホ決済サービス・QRコード決済サービスを始めると話題になりましたが、それから1年半、全く動きがありません。
そもそもイオンでQRコード決済が始まるのか、イオンが行っているQRコード決済についても合わせてどうなるでしょうか?
AEON Payが実際されないのは、セブンペイのため?
2019年7月より、イオンのライバルとも言われるセブン&アイホールディングスで「セブンペイ」が始まったのは、まだ記憶に新しいところでしょう。
しかし開始わずか1日で不正利用が起こり、サービス開始からわずか3ヶ月ほどの9月30日にサービスを終了させました。
イオンがAEON Payの商標登録を出願したのは、セブンペイのサービス終了後ですが、出願する以前から独自のスマホ決済・QRコード決済を行うという案は当然あったと思いますし、とりあえず訳のわからないところに商標登録される前に、きちんと出願しておこうと考えて、出願だけした可能もあるでしょう。
しかしセブンペイの失敗を見て、イオン独自のQRコード決済・スマホ決済にストップがかかったことは容易に想像出来ます。
企業のブランド価値を損ねる可能性があるものはとりあえず上場企業なら停めますから。
イオンがAEON Payをどうするつもりだったか、それはイオンの上層部にしかわからないことですが、セブンペイの失敗を受けて、一旦白紙になったのではないかと思います。
AEON Payは開始されるのか?
スマホ決済・QRコード決済は2018年頃から急速に伸びてきました。
PayPyaが派手な還元セールを行い、その後各社が競って還元セールを実施しました。
しかしどこの会社も成功しているか?と言えば厳しい状況です。
とにかく新しい還元施策を実施しないと使ってもらえない状況が続いており、黒字化するのにはかなり厳しい状況が続いています。
- ドコモ系の「d払い」
- au系の「au Pay」
- Softbank系の「PayPay」
- 楽天系「楽天Pay」
スマホのキャリア4社が行うQRコード決済以外は生き残れないのではないか?とも言われるようになっており、実際に統廃合が進んでいます。
そこにイオンがわざわざ新しい決済方法を取り入れるのか?という疑問が残ります。
イオンのキャッシュレス比率は40%超え
PAYMENT NAVIというサイトに下記のニュースが2020年7月に掲載されました。
政府が強力に推し進めているキャッシュレス決済比率の向上に対し、イオンもグループの総力を挙げて取り組んでまいりたいという意思がございます。イオングループのキャッシュレス比率は40%を超えておりますが、今後もさらなる向上を図るべく、お客様にさまざまなサービスを提供してまいります
イオンマーケティングという会社の誰かが言ったことですが、公式の場でイオングループの人間がイオンは既にキャッシュレス比率は40%を超えていると発言している訳です。
おそらくこの時よりは更にキャッシュレス比率は高くなっているでしょう。
そこにわざわざコストをかけてQRコード決済・スマホ決済をイオンが行うのか?というのは疑問に思いませんか?
それよりは、イオンカードや電子マネーWAONに販促費をかけてイオンカードとWAONによるキャッシュレス比率を高めるようにした方がイオンとしては安全であり、メリットが大きいように思います。
このことから管理人はAEON Payは結局は行わないと思っています。
行うにしてもiPhoneでモバイルWAONが使えるようになった後だと思っています。
現状、AndroidのスマホならモバイルWAONは使えますが、iPhoneではモバイルWAONは使えません。
既にあるイオンが行っているQRコード決済・スマホ決済
イオンと言ってもイオン銀行は既にQRコード決済・スマホ決済を出しています。
と言っても各銀行共通のQRコード決済・スマホ決済ですが。
イオン銀行のBANK Pay
大手銀行がメインとなり開発したBANK Payは、銀行口座と紐付けて銀行口座からの即時引落で支払うスマホ決済・QRコード決済です。
イオン銀行もBANK Payの登録銀行として使うことが出来ます。
ただしイオン銀行をBANK Payに登録してもイオンやマックスバリュ等、イオンのお店では使うことが出来ない状態が続いています。
そもそもBANK Payが使えるお店がネットで調べても出てこないという恐ろしい状況となっており、普及させる気があるのか無いのかわからないサービスです。
イオン銀行 PayB(ペイビー)
コンビニ等で支払える公共料金や各種払込票のバーコード・QRコードを、スマホで読み取って、いつでもどこでも銀行口座から即時支払いを行えるQRコード決済・スマホ決済が「PayB(ペイビー)」です。
イオン銀行もPayBに対応しています。
参考:イオン銀行PayB
BANK Payを使う気も無いイオン
イオン(店舗)は今まで、イオン銀行・イオンフィナンシャルサービス等のイオングループの金融系会社が行っているサービスでの支払いには対応してきました。
しかしBANK Payに限って言えばイオン銀行で行っていても、イオンの店舗で使えるようには全くする気が無いようで、2020年8月3日のニュースリリースから半年以上経過してもイオンのスーパーマーケット店頭で使える様子はありません。
AEON Payが実現するならどうなるか?
イオン銀行も行っているBANK Payを行う気も無さそうなイオンですが、万が一イオンがAEON Payを行うとすれば、どのような方法で行うでしょうか?
考えられるものは3つです。
- aeonWALLETにQRコード決済機能をもたせる
- モバイルWAONにQRコード決済機能をもたせる
- 新たにAEON Payアプリを開発する
aeonWALLETにQRコード決済機能をもたせる
イオンカードを使うためのアプリにもなっている「aeonWALLET」にイオンカードと紐付けて、QRコード決済が出来るようにするのが、おそらくは一番開発コストが少ないように思うので、行うとすれば、aeonWALLETを使ってくるのではないかと思います。
これなら最小限の開発コストになるでしょうし、イオンカード会員のみが使えることになり、販促上もコストがかからないと言えます。
モバイルWAONにQRコード決済機能をもたせる
モバイルWAONにQRコード決済機能を持たせるということも考えられますが、iPhoneに対応していないことを考えると開発コストがAndroidのためだけになってしまい、おそらくはこの方法では実施されないものと思います。
新たにAEON Payアプリを開発する
一番可能性が高いのは新たにAEON Payアプリを開発することですが、開発コストを考えると実際には厳しいように思います。
絶対にセブンペイのような失敗は出来ない訳ですから、自然と開発コストも上がってきます。
AEON Pay、多分は行われない
AEON Payについていろいろと書いてきましたが、おそらくはAEON PayはQRコード決済・スマホ決済としては導入されないものと思います。
もし導入されるにしても、必ずしもQRコード決済・スマホ決済として使われる訳では無さそうにも思います。
もしQRコード決済・スマホ決済として行うのであればイオンカードかイオン銀行と紐付けて行われるでしょうから、イオンカードもしくはイオン銀行の口座は必須になるでしょうね。
イオンペイが出来たらすぐに使ってみたい!ということであれば事前にイオンカードは作っておいた方が良いかもしれません。
ただイオンはもうわざわざスマホ決済・QRコード決済を導入しないように思っています。
セルフレジの導入が増えて、一般レジが減っている状況で、一般レジで無ければ導入が難しいQRコード決済を行うのか疑問だからです。
それならタッチ決済出来るクレジットカード(イオンカード)を普及させるか、WAONをもっと普及させた方が便利です。
以上、イオンペイ(AEON Pay)についてでした。
イオンカードを作るのであれば下記記事を参考にしてください。
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